 
今月も前回に続き、馬橋 良子さんに過日当室で開催した「かすてら研究会五代名人決定展示採点会」の模様を報告してもらいました。
去る3月18日(日)、ファミリーケーキングマエカワが主宰する「篁流かすてら研究会」のメンバーによる名人決定展示会が行われました。
毎年3月と9月には「かすてら品評会」が開催されているのですが、2年に1度だけ3月の品評会が名人決定展示会になり、今回が5回目の選出展示会になりました。
「かすてら」の配合は決まっていますが、普通の品評会の場合には自宅で焼いて持参される方、教室で焼く方などまちまちなのですが、 「名人決定」に限っては教室で焼く事が決まりになっています。
「かすてら会」のメンバーは数ヶ月前からおさらいを始め、自分らしい「かすてら」を焼き上げるために時間を費やしていきます。
私自身が自宅で焼く場合には、色々試しながら、時には緊張し、時にはリラックスできるのですが、教室で焼く場合はなかなか同じようにいきません。
同じ時間に他のメンバーの方と一緒になることもあり、その時は気にしないようにはしていても、その方の焼き方をついつい覗いてしまったりします。
自分以外のメンバーの焼き方を見る事は決して悪い事ではないと思いますが、気にする事で自分のペースが狂い、ご一緒している方のペースに寄ってしまいがちなので、出来る限り自分のタイミングを逃さないようにしています。
名人決定選開催日の3日前から教室では出品作品(かすてら) の作成が始まります。
オーブンは3台。1枚のかすてらを焼き上げるまでの所要時間はおよそ1時間30分なので、予め予約をして、全員が順番で「かすてら」焼成に臨みます。
3台あるオーブンのうち、どのオーブンで焼く事になるかは自分の順番が来るまで分かりません。
自分の番になると、そのオーブンに合わせた生地つくり 焼き方を考えていきます。
同じ分量の材料であるにもかかわらず、つくり手が変わると十人十色の生地が出来上がり、各々異なった「かすてら」が焼き上がります。
そして審査当日にはそれらの「かすてら」が一堂に並び審査が始まります。
今回の名人決定選の審査員は前川先生、名誉会長に加えて、昨年9月の 品評会での上位入賞者と「かすてら研究会」役員等10名で行いました。
一堂に並んだ「かすてら」には番号のみ掲示してあり、出品者は分かりません。
近くに寄ってキメを確認したり、焼き色を見たり、色々な角度から審査を行いますが、なかなか選ぶ事ができず、何度も何度も見て、試食して決定していきます。
もちろん、審査の際は誰とも相談はしません。
その審査はある意味、審査の目の審査でもあるからです。
最終的な結果が出た時、自分の選んだ「かすてら」を他の審査員も選んでいるか否か審査眼を確かめる事ができるのです。
また、「かすてら品評会」や名人決定選を開催するにあたっては、前川先生が数ヶ月から企画を始めて下さいます。
まず役員へ開催決定のお知らせが届きます。そして数週間後、審査方法や運営方法についての提案、その内容に関して役員からの異議がなければ 「かすてら会メンバー」への開催通知。しばらくすると詳細の連絡が届き、当日を迎える事になります。

そして、開催日前日には「かすてら」を切断するナイフの手入れや、審査に関する細かい準備を整えて下さいます。
このように 「かすてら会」運営とメンバーの技術を磨く努力が開催日に向けて随分前から各々に動きだし、名人決定選当日に融合する事で素晴らしい会になります。
3月の「名人決定選」が終わった今 「かすてら会メンバー」は既に次回9月の品評会について考え始めているかも知れません。
馬橋 良子
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